M&Aの基礎知識セミナー

先日、経営者有志12名が集まる勉強会のスピンオフ企画のセミナーでM&Aについて講演させていただきました。
本日はその内容をご報告させていただきます。

M&Aセミナーを開催した狙い

私が本格的にM&Aに携わるようになったのは、2000年代前半に製薬会社の財務部門で働いていた時に遡ります。
当時製薬業界は、人口減、保険財政のひっ迫による薬価下落や大手外資系製薬会社の日本本格進出など、成長の糧を
海外に見出す必要がある状況でした。
そのため必然的に海外進出を検討することになりますが、海外での製品や販売網の構築には莫大な時間がかかるので、
その時間をセーブするために海外の会社買収を積極的に検討するという状況でした。
そして当時はM&A自体もまだ非日常的なもので、日経新聞などで記事を見かけることもまだまだ少なかった気がします。
それが昨今では、日経新聞でも頻繁にM&Aの記事が出たり、ドラマ「半沢直樹」のテーマになったりぐっと身近なものに
なった気がします。
M&Aの件数も1987年では382件だったものが、2017年では3,050件にのぼっています。
この背景として、先ほどお伝えしたような成長戦略のためと、後継者のいない企業の事業承継対策としての側面があります。
実際に2017年10月6日の日経新聞では、後継者未定の中小企業が127万社あると報告されています。
そのような状況ですので、同業他社からM&Aで事業を継いでほしいという依頼があったり、あるいは逆に自分の事業を誰か
第三者に承継してもらうという事も想定しておいた方が良いと考え、M&Aに関する概要を講義させていただこうと考えました。

セミナー内容

時間が限られていたこともあり、全ての内容を網羅的に説明するのが厳しかったため、M&Aの流れやスケジュールについて
説明することに主眼を置きました。
また、会計に関する専門的な内容も含まれておりましたが、そのあたりは現在放送中の「半沢直樹」の登場人物やセリフを
使って説明することにより、少しでもとっつきやすい内容にするようにしました。
具体的な内容としては、
①本日のポイント(M&Aの70%は失敗。1+1>2にしなければ意味がない。M&A戦略とその目的の重要性)
②M&Aの現状(80年代からのM&Aの件数の推移とその背景)
③M&Aの概要(定義、目的、株式取得と事業譲渡の具体的なスキーム説明)
④M&Aのメリットとリスク
⓹標準的なスケジュール(案件発掘→初期検討→基本合意→デューデリジェンス→最終交渉→クロージング)
⑥案件発掘の具体例
⑦デューデリジェンスについて
⑧価格決定方法について
について説明しました。
もしご興味がある方は、こちらのお問い合わせフォームからご連絡いただければ幸いです。

参加者された方のご感想

高い水準の内容を短時間でご説明いただいたと思います。時間がもう少しあれば、説明して頂けたところが端折られてしまったので、少し盛り沢山に感じました。次の機会には、実例をもう少し聞かせていただくとありがたいです。

とても分かりやすかったです。M&Aが身近なものに思いました。ありがとうございました。

ご自身の経験を、もっと入れたほうが、お得感ありです!

ドラマを一部引用などが有り興味を持ってお話を楽しめました!
また、自社の価値を意識を持って取り組まないと思いました。

ストーリーが一貫していてとても分かりやすかったです。
会社がなぜ高額の買収案件をつかまさられるのかがよく分かりました。

とにかく分かりやすい‼️あと、時間があれば具体的な経験からの苦労話などもあれば、面白いと思いました。

全くM&Aには無知でしたが、興味深く聴けました。そして、ドラマ例を出してくださっての説明は大変よくわかりました。

振り返りと反省点

今回セミナーをさせていただいて自分なりにうまく行った点としては、今放送中のドラマを使って説明することにより
聞き手の興味を引くことができた。
一方で課題としては、少し理論的な説明が多くなってしまったので、もう少し自分の経験なども踏まえて具体的な説明
ができればより良かったのではないかと思いました。

 

関連記事

カテゴリー