ケイマンの私書箱
という訳で、早速途方に暮れてしまった私は本題の「国際税務の研究」をすることにしました。ビーチにあるホテルからバス(といってもワゴン車そのもの)に乗って、ケイマンの中心地ジョージタウンまで行ってGoogle Map先生に道を聞きながらケイマンの中央郵便局にたどり着きました。国際税務やファイナンスの経験がある方であれば、書籍などでここの私書箱の写真を見たことがあると思いますが、ケイマン訪問の主な目的はその私書箱だったので、わざわざ私書箱を見にケイマンまで来たといっても過言ではありませんでした。そのために来ただけあって圧巻で、一階建ての小さな建物にこんな感じ↓で大量の私書箱がありました。この私書箱の数だけいわゆるペーパーカンパニーがあるということで、(当時)国際税務やファイナンスを担当していた人間としては感無量でした。
口座開設
ひとしきり私書箱を眺めた後、街を散策していると銀行が目に入ってきました。
以前イギリス在住経験のある当時の同僚が、「マン島で作った無税の口座」を自慢していたので、何故か分からない対抗心から、本家本元(?)ケイマンの無税口座を作ってやろうという邪念が頭によぎりました。
銀行の支店に入り、口座を開きたい旨を伝えました。どこに住んでいるかを聞かれた後に、身元確認書類を見せろと言われたので、アメリカの運転免許証とSocial Security Number(日本でいうマイナンバーみたいなもの)を出したところ、「Social Security Numberが米国籍の人間と違う、国籍はどこだ?」と聞かれたので正直に「日本」と答えると「日本人は、ケイマンでビジネスをやっていないと口座を作ることはできない(要は法人口座のみ?)」とあっけなく断られてしまい、その同僚に自慢し返すことはできなくなってしまいました・・・
まさかジャッキーチェンが!?
ジョージタウンの町は、ブランド店が多い以外は特に何か特別なものがあるわけでもなく普通の小さな地方都市だったので、その日歩けば十分回れる程度の町でした。
なので次の日は地球の歩き方先生に習ったケイマンタートルセンターに行ってみることにしました。タートルセンターは普通にウミガメの水槽があったりウミガメの卵を飼育する研究所的なものがあったりする程度でさしたる感想もなく帰りのバスを待っていたところ、遠くの方にいた現地の人達が大きな声で「ヘイ、ジャッキーチェン!」と叫んでいるのを目にしました。「え?どこどこ?」と周りを見渡していると、どうやら私に向かって言っているような感じでした笑
東洋人のほとんど(全く?)来ない国なので、恐らく彼らが見たことのある唯一の東洋人は、テレビを通じてみたジャッキーチェンだったので、私のこともそう呼んできたのかな・・・と考えて納得しておきました。
直接ケイマンを訪問されることはあまりないと思いますが、今後アメリカ企業相手の契約をされる際にその企業の登記上の本社がケイマンだったり、特定の金融商品の契約を結ぶ場合にそのファンドがケイマンのファンドだったりすることもあると思いますので、その際は是非今回の話を思い出していただければこれに勝る幸せはありません。
また、観光の思い出以外でも、税務や会計の仕事の話でも、ケイマンに関連することでご質問等ございましたら、お気軽に問合せフォームからお問い合わせいただければと思います!
PS:wifiの設定をミスってしまい、今月末までスローモードが確定したので、わざわざ道場に行ってそこのwifiを使ってます・・・。ベンチプレスのベンチに座っての投稿です笑